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人間力より菅野フィジコ
ジュビロといえば、監督より何より、この人が再びジュビロに戻ったことのほうがこわいのではないか?友人の磐田サポも「戻ってきてくれて嬉しー」と言っていた人。それが、フィジカルコーチの菅野淳氏である。毎週火曜日の朝日新聞に「フィジカルコーチの世界」の連載を持ち(「オシムの提言」の後?)、磐田のHPには再び「ジュビロ熱血宣言」を連載中。五輪の時の裏話もある(主に下痢騒動か?)。以前は、元磐田の選手で現在は磐田公式HP管理者の松森氏とともにHPを持っており、フィジコの仕事を紹介し、BBSの書き込みには全てコメントをつけていた。ジェフサポの人へも書き込みにもきちんと答えていた。
朝日の連載は、2/15から開始、私の手元には4/5分まであるが、明日も出るだろう。内容は、「役割」「指導の原則」「水分補給」「データ」「アジア対策」「高原の秘密」で6回分。ざっと要約…できるかな。
「役割」もう一つ先、常に頭に
アテネ五輪の下痢騒動を例にとって、フィジカルコーチとメディカルスタッフ(ドクターや理学療法士)の違いを説明。フィジコの役割は、ケガ防止のコンディションつくり、シーズンを乗り越えるスタミナつくりであり、ウェートを置くのはシーズン始めの時期である。磐田では、ハーフタイムにクエン酸飲料を節酒摂取しているが、これは次の試合のため回復を考えているためで、常に先を考えることもフィジコの仕事。
「指導の原則」個性を知り、効果高める
トレーニングには「個別性の原則」がある(う、仕事思い出すわ)。スタミナや回復能力を高めるトレーニングでは、乳酸の出方と除去する能力を個々に測る必要がある。五輪の選手たちも3グループに分けて、乳酸の出方を確かめたらしい。
筋肉バランス調整トレーニングも左右前後のバランスは選手個々で違うので、メニューを変える。太ももの筋力の場合、前側と裏側の比率が悪すぎると肉離れになりやすい。左右もバランスが悪いとけがをしやすいので、弱い足のセット数を増やす。キックの精度にも影響するので、筋肉バランスはとても重要とのこと。
阿部に関係するかもしれないので、このあたり全文引用すると、「例えば、左利きの選手がいて、右足が不正確だとする。その理由はテクニックだけの問題ではない。いつも左足でけるため、軸足となる右足の筋力は強くなる半面、右足でけるとき、軸足となる左足に自分の体重を支えられるだけの筋力がないから、精度がぶれてしまうのだ」。
五輪代表は年齢層が一定だが、Jのチームとなると年齢層もばらならなので、さらに個別性を見ることが重要。
「水分補給」けが防止へこれも練習
水を飲むのもトレーニングの一つとのこと。水分バランスが崩れると、けいれんや肉離れなど引き起こしやすい。それぞれチーム特製のアミノ酸ブレンドものがある。水温は5〜8度が適しているそうで、これぐらいが胃の残留時間を短くし、小腸や大腸へ吸収されやすくなるらしい。90分のトレーニングなら1〜1.5リットル、練習前後の体重の減少を1?以内に抑える。
「データ」アナログな使い方必要
筋トレには「超回復の原理」という基本があり、筋トレを行うと一度破壊されるが、適切な休憩時間で修復され、さらに総量を増すというもの。が、どのようにおこなうかは、フィジコの感覚やセンス次第である。
心拍数、体重、体脂肪などデータは有効だが、うのみにすると危険とのこと。選手のその時の体調や正確も考慮して、データをどう使いこなすかはアナログの世界になり、若いコーチに教えるは難しい。
「アジア対策」時差と暑さに順化必要
ACL絡みの内容。時差対策として、中東なら、試合の四日前の夕方に現地入りし、夜しっかり寝て、翌朝太陽光で覚醒し、体内時計をリセットという感じらしい。ということになると、飛行機の中では眠らないほうがよい。
暑さ対策は、事前に暑い場所で練習することで順化させる。東南アジアの場合は、暑さに加えて湿度があるので、これまた慣れるのが大変とのこと。水分バランスに影響が出るようだ。3/16の横浜FMがインドネシアで2-0で勝利したが、実力的には10点差あってもおかしくないが、環境の差を考えると十分。
「高原の秘密」殻破る手助け、難しい
「こうげんの秘密?高地トレーニング?」と思ったが、高原選手のことだった(因みに、サッカー観戦前に、「銀河高原ビール」をお店で飲んだことがあるが、「銀河タカハラビールね」と店員さんに言った知り合いがいる…)。
さて、その高原選手、最初はプロとしては筋肉が少なく子どもの体だったとか。特に、大腰筋(おなかの奥にあり膝を引き付ける筋肉、思わず解剖学の本を見ちゃった)は人並みだったため、体の中心部と上半身を主に鍛えるという半年間の長期戦だったそうな。
重要なのは、高原選手自身が悩みを打ち明けたことで、本人の自覚がないと、外から働きかけても効果はない。菅野コーチも気づいても、本人から何かあるまでは、わざと言わないらしい。「■啄同時(そったくどうじ)」(注:■は、口篇に卒、外字で出せても表示ができなかった〜)ということをコーチの勉強時代に聞いたそうだが、親鳥が卵の中でなく雛が鳴く声を聞いて、殻を突っつき誕生を助けるという意味。「そんな過程をへて、二人三脚でやってきた選手が花開いたとき、フィジカルコーチをやっていよかったな、と思う」
下記は、水分補給と罰走の経験なので、気が向いた人はどうぞ。
私の熱血スポ根(死語?)のクラブ活動を思い出すと…。炎天下での練習中に、禁止されていた水をこっそり飲んだ私と友人(当時中1)は、キャプテン(中3)に見つかり、校庭を罰走させられた。他のクラブも練習している中、これはかなり恥ずかしい。「水飲んだんで、走らされている」と丸わかりだった。ストップかかるまで、走らねばならない。よく倒れなかったものだ。というか、倒れればよかったとも思うが、それもかっこわるーなんで、走りきった。なんで、以前は「運動中は水を飲んだらいけない」とされていたのだろう?おなかが痛くなるとか何とか…。覚えてないなぁ。どなたかご存知でしょうか?
こんなことする田舎の学校だったんで(四中工のご近所)、運動クラブは強かった。市内で三位以内に入らないと恥ずかしくて校内歩けないぐらいだった。新人戦で、うちのクラブだけ無冠だった時の恥ずかしさったら、ありゃしない。が、翌年かなー、キャプテンチームは全国ベスト16になったんで、それでよしとしよう。私自身も市内でベスト3という思いがけない結果もあったし。そして、うちのクラブは全員いやがおうでもガングロだった。
それだけがんばったクラブ活動なのに、なぜか図書館にこもっているようなイメージがあったらしくて、いまだにそれが不思議だ。朝練出て早弁して、でも、確かに本は相当読んでいたんだが、時間のやりくりの記憶がない。と、ついつい思い出してしまった。
2005/04/11 (Mon.)19:32 Trackback() Comment(0) 未整理で混在中
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